改革重ね「知の拠点」確立

 

 宇都宮大学は新制大学として発足して70周年を迎える。社会に開かれた大学として宇大未来塾やUUカレッジなどの学び直しのシステムを新設する一方で、新時代へ向けた学部学科・大学院改革がさらに加速していく。「社会の課題は従来にない形へと複雑化しています。今や大学の専門性の高い学問分野だけでは現実社会の課題、地域の要望に対応できません。本学の学生にも専攻する学問に加え、幅広い分野の知識が求められています」と熱く語る。「本学では学問を通して地域を活性化して豊かな社会にすることを目的としています。多様な分野の専門知の連携・融合を進め、新しい社会デザインやイノベーションを創造する教育研究システムを構築していきます」

 2016年、理系の専門知識・技術と社会科学の専門知識を持つカリキュラムとして「地域デザイン科学部」を開設。今年4月には、全学規模で大学院が統合された「地域創生科学研究科」が開設される。同時に工学部も機械システム工学科、電気電子工学科、応用化学科、情報工学科の4学科が一つとなった「基盤工学科」がスタートする。

 学部・大学院の改革はこれで終わりではない。1年後の20年4月には全国初のチャレンジとして群馬大学との間で「共同教育学部」を設け、地域の初中等教育を支える、より質の高い教員養成を進める。

 15年4月の就任から5年目、学長職の第2期目も半ばに入った。「大学の価値を高めるため意識を共有して教職員の方々とやっていきたい。大学運営もダーウィンの進化論のように環境に適応して変化させて生き残れるようにする。宇大スピリットの3C精神(チャレンジ、チェンジ、コントリビューション)を大事にしていきます。『行動的知性』を持った職業専門人、社会に対して幅の広い見方が持てる学生を育てたい。自分の専門性を生かしながらそれを社会に返すことが一番重要なことです」