総合力で地域発展に貢献

 

 須賀学園は1900(明治33)年に共和裁縫女学校として創立し、現在では大学、短大、附属高校・中学に約3400人の学生・生徒が通い、卒業生は6万人を超える。

 宇都宮短期大学に今年、栄養士を養成する食物栄養学科が誕生する。独立した食物栄養の専門学科は県内初。「家政系の学校を嚆(こう)矢(し)とする本学園の念願でした。高等教育機関として従来の保育と福祉に食物栄養が加わることで、音楽も含め豊かで文化的な暮らしを総合的に教育・研究できる体制が整うことになります」

 宇都宮短期大学附属高校・中学では真のグローバル人材の育成に力を入れる。多文化共生社会を迎えていることから、異文化の人たちと触れることで生徒の「考える力、伝える力、思いやる力」を育てる。年初からフランス、オーストリアなどに海外研修旅行を実施し、サッカー部はドイツを訪問。語学や技能のみならず多文化の社会で人がどう生きているのかを学ぶ。一方で日本の文化、アイデンティティーを知ることも必須として京都研修も行っている。

 市内の5大学が連携して発足した宇都宮市創造都市研究センター。事業の一つとして昨年、宇都宮共和大など4私大と市、市商工会議所などが「地域就職支援センター」を立ち上げた。地域発展のために、地元就職の促進を目指し、学生と地元企業をつなぐ場として本格的に動き出す。他にも地域との連携として同大独自に、大谷の食や魅力の紹介・景観の維持などを発信するシンポジウムの開催など観光振興に協力している。LRT(次世代型路面電車)の研究・提言などと共に「生きた教材を使った教育といえます」。

 学園は来年、創立120年を迎える。「建学の精神である『全人教育(人間形成の教育)』を新しい時代に対応できるように発展させたい」と決意新たに。地域で必要な人材を地域で育てることで信頼を得てきた。「これからも学園の総合力を発揮して地域に貢献していく」とぶれはない。