日本のモノづくり復活

 

 前取締役会長らの刑事訴追、排出ガスなどの検査不正発覚など信頼回復が喫緊の課題になっている。

 「2018年はいろいろご心配や多大なるご迷惑をおかけしました。さまざまな課題に対して改善が必要なことが分かりました。私たちの事業はクルマを開発し、生産することで成り立っています。お客様やディーラー、サプライヤー(自動車の部品メーカー)の信頼を回復していくためには、いい商品を作り続ける事しかありません。従業員一丸となって取り組んでいきます」。真剣な表情でこう語った。

 18年は日産自動車栃木工場が操業から50年という節目の年でもあった。

 1968年に鉄の鋳造、69年にはアスクル(車軸)の機械加工・組み立てを開始。71年には車両の最終組み立てまで行う一貫生産体制を確立した。初代「セドリック」「グロリア」の生産から「シーマ」「ステージア」など日産を代表する車両を生産してきた。

 現在では日産の国内工場で最大面積の工場敷地となっている。同社の代表的スポーツカー「GT-R」や「フェアレディZ」「スカイライン」「フーガ」などのほか、海外向けブランドの「インフィニティ」の生産を行っている。73年に併設されたテストコースではさまざまな条件・環境を想定。安心・安全、高品質の車両の開発に貢献している。

 自動運転など自動車業界は第4次産業革命といわれるほど、変革の時を迎えている。次の50年に向け、どうモノづくりを進めていくか。

 「50年間培ってきたDNAを大切にしていきます。栃木工場には現場の高い技能力があります。次の時代で勝つために、もう一度日本のモノづくりを復活させるためにわくわくする栃木工場に変えていきます。『Re-energized』(元気を出す)をキーワードに新技術、新工法にチャレンジし、ゼロからスタートします」