新たな時代に向き合う

 

 トヨタ系販社などをグループに持つNEZASホールディングス。昨年、トヨタ自動車は自動車製造業からモビリティサービス業への事業シフトを宣言し、国内販社にはサービス業へ転換する必要性を説いた。そして国内事業でのチャネル制の廃止や全車種併売化、カーシェア事業への参入などもすでに発表している。こうした変化について、「環境の変化に適応すべく自社の事業を再定義し、市場における企業の価値提供が変わることで商品や流通の戦略を見直すのは当然のこと」と受け止める。

 IoT(モノのインターネット)やAI(人工知能)などの技術革新や異業種の参入などにより事業を取り巻く環境が著しく変化する兆しを見せている中で、「まずやるべきことは、手段ではなく意識を変えること」と強調する。

 昨年秋に下野新聞社と共催し開講した「とちぎ創生プロジェクト研究」。県内の各社から有志が集い、各自の課題を持ち寄り新たな事業を構想しているが、この狙いを「問題意識を形式知化すること」と語る。また、今秋に予定されるミャンマーでの自動車事業についても、「実践知を増やす場」とし、いずれも”意識を変える場”として捉えている。

 「かつての日本は近江商人や富山の薬売りに見られるように、市場における価値の交換はCtoCが中心でしたが、市場が拡大していく中で企業を中心としたBtoCの取引にシフトし今日までの経済成長を支えてきました。しかし、多様化が進む中で価値の絶対視が危うさをはらみ、一方でデジタル技術の革新によりSNSに代表されるコミュニケーションの在り方も大きく変貌する流れの中で、再びCtoCによる価値の交換が中心となる可能性が高い」とこれからの潮流を読み解く。「人口減少や高齢化など構造的な変化は明白で、決して先行き不透明ではない。環境に適応できる個人を支える場を創ることが、次世代の企業に求められる姿勢だと考えている」