決算書の信頼性高める

 

 2018年9月期の連結決算では売上高、経常利益、純利益ともに増加、4期連続で過去最高を更新した。会計事務所事業、地方公共団体事業の両部門でクラウドサービスの受注が順調に推移したことが主な要因だが、とりわけ会計事務所事業でフィンテックサービスの「TKCモニタリング情報サービス」が金融機関から高評価を得た。全国の約7割の金融機関がサービスを採用している。

 TKCモニタリング情報サービスは、巡回監査と月次決算を行って作成された試算表や決算書などの財務情報を、TKC会員の事務所が企業経営者の依頼に基づき、無償で金融機関に提供するクラウドサービス。「今、社会が『決算書の信頼性』に注目し始めました。これは当社にとっても大きな変化です。TKCシステムの最大の特長は、過去の会計データの修正、追加、削除などを禁止していること。この点が評価され、サービスの利用拡大につながっています」

 同社は創業以来、会計事務所と地方公共団体向けの情報サービスに特化してきた。会計事務所事業部門の顧客であるTKC全国会の会員数は1万1200人。事務所数は9600を数える。TKCのシステムを利用する企業は57万5千社。地方公共団体事業部門では900以上の市区町村がユーザーになっている。

 時代環境が変化する中、税理士の役割も税務相談にとどまらず、中小企業の経営全般にわたる“アドバイザー”へと進化することが求められているという。それを象徴するのが、国の中小企業支援の担い手として定めた経営革新等支援機関で、多くのTKC会員もこれに登録する。

 特に活躍が期待されるのが、特例事業承継税制の推進により、深刻な後継者不足に悩む中小企業の世代交代を後押しすることだ。同社はシステムやサービスでこれら専門家の活動を支援する。「事業活動を通じて、これからも日本経済と地域社会の発展に貢献していきます」