来年1月1日を休業日とする「石焼らーめん火山滝谷町店」。店内に張り紙を掲示し周知している=12月中旬、宇都宮市内

 県内の飲食店や小売店で、元日休業の動きが広がり始めている。人手不足や働き方改革の推進を背景に、年中無休の飲食店が来年1月1日を初めての休業日と決めたほか、十数年ぶりに元日休業を取り入れるスーパーもある。「従業員にゆっくり休んでもらい、モチベーションを高めてほしい」。店側の方針に、利用客からは理解を示す声が上がっている。

 「石焼らーめん火山」などを展開するBLOOM(ブルーム)=宇都宮市城南1丁目=は12月中旬、直営の飲食店23店舗について、来年1月1日を休業日にすると発表した。「石焼らーめん火山」は2003年に最初の店がオープンして以来、全店舗が年中無休だったため、初の休業日となる。

 元日は例年、書き入れ時だったが、業界全体の人手不足の影響や従業員の働き方改革を進めるため、一斉休業に踏み切ったという。同社は「従業員にモチベーションを高めてもらい、お客さまサービスの向上につなげたい」としている。

 「石焼らーめん火山」を月に2~3回利用するという同市下栗町、会社員田中教文(たなかのりふみ)さん(24)は「全然問題ない」と元日休業を受け入れる。さまざまな業界で働き方改革が叫ばれる中、「こういう動きが広がっていいと思う」と話した。

 県北でスーパーなど4店舗を運営する塩原屋(那須塩原市三島1丁目)は、十数年ぶりに元日の営業を休む。担当者は「人手不足もあり、従業員の労働時間は長くなりがち。年明けはゆっくりと迎えてほしい」と話す。スーパーのオータニ(宇都宮市平出工業団地)は休業日を設けないものの、全店で元日から1月3日までの営業時間を短縮するという。

 年末年始の働き方の変化は畜産業にも及ぶ。ホルスタインと和牛の交雑種「足利マール牛」を生産する長谷川農場(足利市県(あがた)町)はこれまで5日間だった休業期間を10日間に延ばした。

 長谷川大地(はせがわだいち)専務(33)は「働き方改革を念頭にしっかりと休みを確保した」と説明。牛肉などの販売を休む一方、牛たちの世話は、従業員1人ずつが輪番で当たるという。