親友の命の灯火、見てほしい 遺作プラモデルが並ぶ「のんび里館」 真岡・大前神社敷地内

 【真岡】東郷の大前(おおさき)神社敷地内で、ショーケースの中にガンダムのプラモデルなど100体以上が並ぶ一風変わった建物がある。「のんび里(り)館」。東光寺1丁目、自営業吉川正人(よしかわまさと)さん(49)が、ガンと闘った親友の野崎太(のざきふとし)さんを励まそうと造った。野崎さんは昨年11月に49歳の若さで他界。プラモデルは闘病中に作ったものを含め全て野崎さんの自作で、吉川さんは「彼の最後の命の灯火を見てほしい」と話している。

 2人は益子高時代からの親友で、お互いプラモデルが好きで、当時、校内に同好会を立ち上げた。

 「ガンになった」。野崎さんからそう告げられたのは2年前の夏だった。「自分が死んだらプラモデルのコレクションを引き取ってほしい」と頼まれ、吉川さんはそれらの展示を思い立つ。「お前の生きた証しをつくるから。自分の足で絶対見に来いよ」。野崎さんにはそう伝えた。

 親交のあった同神社関係者に場所の提供を頼み、その年の秋ごろには建物を完成させた。のんび里館は野崎さんのあだ名「のんび」から付けた。

 ショーケースにはまだ空きスペースがある。「埋め尽くすまで死ねない」。野崎さんは闘病生活の傍ら「作っている間は病気の恐怖が忘れられる」と、やすりがけや塗装など本格的なプラモデル作りを亡くなる1カ月前まで続けた。

 現在、ケースには野崎さんの好きだったガンダムが所狭しと並ぶ。