【那須雪崩事故】遺族と弁護団、勉強会で意見交換 今後の対応も相談へ

 教育現場での事故やいじめ問題などに取り組む弁護士らが集まる「学校事件・事故被害者全国弁護団」の勉強会が11日、那須町で開かれ、同町で昨年3月に発生した雪崩事故の遺族5人が出席し、現在の心境や抱えている疑問を報告した。意見交換も行われ、弁護士らが過去の事例などを引き合いに遺族の質問に答えるなどした。民事裁判に関する質問もあり、勉強会後に一部の遺族は報道陣の取材に対し「県の対応次第では訴訟も考えなくてはならない」などと話した。遺族らは今後の対応などについて弁護団に相談していく考えという。

 弁護団は部活動中の事故などの民事裁判に関わった経験を持つ弁護士ら約100人が所属。勉強会を各地で開いており、本県での開催となった今回は雪崩事故の遺族を招いた。弁護士らは約25人が参加した。

 教員で唯一犠牲になった大田原高山岳部第3顧問毛塚優甫(けつかゆうすけ)さん=当時(29)=の父辰幸(たつゆき)さん(65)は現在の心境を吐露。事故があった講習会の引率講師らが口を閉ざし事故発生時の状況がいまだはっきりとしない現状に触れ、「もう1年がたつが、遺族は今も苦しく悔しさを抱えたまま」と変わらぬ思いを語った。

 別の遺族は県教委の対応への不信感を明かした。県教委は引率講師らへの聞き取り調査資料を当初「(講師らの)人権」を理由に遺族側へ開示しなかったという。