地域の“足”を観光客向けに活用 デマンド交通のワゴン車、対象者とエリアを拡大 大田原市

 【大田原】JRグループによる今春の大型観光企画「デスティネーションキャンペーン(DC)」を契機とした誘客対策の一環として、市は4月1日から、黒羽地区で地元住民向けに運行しているデマンド交通「らくらく与一号」(10人乗りのワゴン車)の利用対象者と運行エリアを拡大する。地域の生活交通を観光客などの「足」として積極的に活用する。県内でも先駆的な取り組みで、市は「観光資源の多いエリアなので、大田原の新たな魅力を知ってもらえれば」と期待している。

 県交通政策課は「市がデマンド交通を観光客の『足』として、地域で合意形成を図った点で先進的」としている。デマンド交通が整備されている県内21市町のうち、12市町はエリア外の人も利用できる制度になっているが、大田原のように観光対応で積極活用するのは珍しいという。

 4月以降、黒羽地区在住の事前登録者に限らず、観光客や地区外の居住者も電話で予約すれば、1回の乗車に付き大人1人500円、高校生・大学生300円などで利用できる。

 また指定できる行き先が病院や公共機関などを中心とした計85カ所から、大雄寺(だいおうじ)や下侍塚古墳、県なかがわ水遊園など同地区および同地区境から約2キロ以内にある観光地や飲食店を含めた計208カ所に増やした。加えて自宅と指定した行き先間だけでなく、指定場所間も移動できるようになり、周遊性が向上する。