ロボスーツでまひ改善、歩行機能など向上 塩原温泉病院 

 体に障害がある人の歩行などの動作を支援する「ロボットスーツHAL(ハル)」を県医師会塩原温泉病院(那須塩原市塩原)が県内で初めて導入し、治療の効果が確認できたとして20日、同病院で報道関係者に公表した。脳卒中や脊髄損傷など神経疾患のある患者のリハビリで使用し、歩行機能などの向上に効果を上げているという。森山俊男(もりやまとしお)院長は「まひそのものの改善を図れており、より多くの患者へ使用を広げたい」としている。

 HALは体に装着し、体を動かそうとする際に皮膚に流れる電気信号を読み取って動作を補助、増幅させる訓練機器。筑波大発ベンチャー企業「サイバーダイン」が開発した。

 塩原温泉病院は2011年に「HAL福祉用」を導入。16年1月、小型化され関節ごとに使用できる「自立支援用単関節タイプ」に更新した。装着時間が短縮され、症例が年間10例から40例にまで増加したという。

 同病院が患者10人を対象に30秒間に何回立ち上がれるかを調べたところ、HAL装着前に平均7回だった回数が、HALを装着して30分間リハビリした後、HALを外して計測すると平均12回に向上したという。

 森山院長によると、運動まひは脳から動作を指示する場合に生じる電気信号が微弱になることで筋肉が動きにくくなるという。一般に、脳卒中などの回復期のリハビリはまひの改善よりも日常生活動作の向上を主眼に行われるが、微弱の電気信号を読み取り動作を増幅するHALを用いることで、しづらい動きをより多く反復でき「神経回路の回復を促し、歩行機能などの向上を図れる」という。