相談過去最多、17年栃木いのちの電話 足利分室の大幅増が要因

 自殺防止の電話相談などを行う栃木いのちの電話(青木勲(あおきいさお)理事長)が2017年に受信した電話相談件数は2万6107件で、過去最多だったことが16日までに、事務局のまとめで分かった。足利分室の受信が大幅に増えたことが大きな要因。一方、同年11月には神奈川県座間市のアパートで9人の切断遺体が見つかった事件が発覚し、その後、インターネットを通じた若年者の相談が増えたという。

 栃木いのちの電話には宇都宮センターと足利分室がある。同センターの受信は2万2389件で前年比50件増だったが、同分室は同950件増の3718件を受信した。

 大橋房子(おおはしふさこ)事務局長によると、相談員の不足もあり、現状は全ての電話に対応できていないという。同分室をはじめ態勢の充実を図っており、「受信の増加は態勢が整いつつあることを示している」とした。

 自殺をほのめかすなど「自殺傾向」の相談も過去最多で同268件増の3658件となった。特に精神疾患がある40代の相談で目立った。大橋事務局長は「仕事に就けなかったり、仕事はあっても傷病休暇から復帰できなかったりするケースが多い」と分析。

 一方、栃木いのちの電話は17年1月、インターネット相談への対応を始めた。詳しくは未集計だが、ツイッターに自殺願望を記した女性たちを誘い出したとみられる神奈川県座間市の事件の影響がみられた。大橋事務局長は「事件後、10~20代から『死にたい』という内容のネット相談が増えたように感じる」と話す。