自治医大付属病院=21日午後0時26分

 下野市薬師寺の自治医大付属病院で、婦人科の常勤医が患者の右卵巣の腫瘍を切除する手術の際に、誤って左卵巣を摘出していたことが20日、同病院への取材で分かった。すぐに誤りに気付いて元に戻し、患者の健康に問題はないという。思い込みで左右を取り違えた可能性があり、同病院は下野新聞社の取材に対し「手術チームの情報共有などを徹底して再発防止に努める」などとした。

 同病院によると、今年上半期、婦人科の常勤医らの手術チームが右卵巣腫瘍と診断された患者の手術を担当した際、常勤医が誤って左の卵巣や卵管を切除した。直後、ミスに気付いて切除部分を元に戻す再建手術を施したという。女性は手術から9日後に退院。現在も通院中だが、日常生活に支障はないという。

 同病院は重大な医療事故として第三者委員会を設置し調査するとともに、国や県、下野署などに報告。同委員会は事故の原因として、過去の経験から腫れなどのあった左卵巣を患部と誤認した可能性があると指摘した。

 同病院の佐田尚宏(さたなおひろ)院長は取材に対し「患者さまに心理的、身体的な負担を掛けて申し訳ない。事故を防ぐシステムが十分でなかった」と陳謝。今後は手術前の情報共有や、重要な部位を切除する際の再確認、手術中のコミュニケーション強化などで再発防止に努める意向を示した。