川上澄生の2作品を寄贈 「貴重」な初期水彩画 美術館友の会 鹿沼

川上澄生の2作品を寄贈 「貴重」な初期水彩画 美術館友の会 鹿沼

 【鹿沼】川上澄生(かわかみすみお)美術館友の会(福田康行(ふくだやすゆき)会長)はこのほど、川上澄生(1895~1972年)が描いた水彩画「美久土利亜市(びくとりあし)チャーチ・ヒル」と「INFERNO(インフェルノ)」の2作品を市に寄贈した。共に大正時代に描かれた初期の水彩画で友の会は「貴重な作品」としている。

 寄贈作品の評価額は2点で約33万円。「美久土利亜市チャーチ・ヒル」は縦24・8センチ、横16・8センチ。紙に鉛筆と墨で描いた作品で、川上が若い頃に滞在したカナダのビクトリアをモチーフとしている。

 一般的に地獄を指す「INFERNO」は縦20・7センチ、横13・2センチで紙に墨で描いた水彩画。左下に「日本/劉吉(りゅうきち)」のサインがある。これは川上が10代から20代前半にかけて使ったペンネーム「平峯劉吉(ひらみねりゅうきち)」を示し、絵画作品では珍しいという。同館は平峯劉吉時代の作品は1点も所蔵しておらず、同館は「当時を解明する上でも重要な作品」としている。

 贈呈式は5日行われ、友の会の福田会長ら3人が市役所を訪れ、作品を佐藤信(さとうしん)市長に手渡した。