1千年前の銅造阿弥陀像が出土 真岡・くるま橋遺跡

1千年前の銅造阿弥陀像が出土 真岡・くるま橋遺跡

 真岡市石島のくるま橋遺跡を発掘調査していた県埋蔵文化財センターは1日までに、約1千年前に造られたとみられる小型の銅造阿弥陀如来坐像(高さ8・9センチ)を発見した。専門家は「文化財として重要な価値がある」と高く評価。3日の現地説明会で公開される。

 遺跡は過去の調査によって、古墳時代から平安時代にかけての集落跡や古墳が確認されている。

 今調査は県道整備に伴って昨年9月~今月行われ、坐像は竪穴住居跡から出土。持ち歩き祈る念持仏とみられる。表面に漆や金箔(きんぱく)が残っているが、台座などは見つかっていない。

 坐像を実際に見て評価した、青山学院大の浅井和春(あさいかずはる)教授(日本仏像史)は、体のバランス、衣の付け方などから「10世紀前半ごろ、平安中期の作」と指摘。

 また「京都・西光寺の木造阿弥陀如来坐像(9世紀後半ごろ、国重要文化財)と似た感じがある」とし、くるま橋遺跡の坐像を「形に崩れがなく鋳造技術は非常に高い」と話した。

 遺跡は筑波山や日光への通り道だった可能性もあり、浅井教授は「往来した仏教者が坐像を持ってきたとも考えられる」とした。

 精緻な鋳造技術は京都周辺に集中していたとされ、制作地なども注目される。