しもつかれピンチ サケの頭品薄、ダイコン高値 作り手嘆き、味に影響懸念も

 郷土料理しもつかれが今年、ピンチを迎えている。2016年から続く秋サケの不漁で、具材のサケの頭が品薄な上、味を左右するとされるダイコンの価格は天候不順で平年の2倍以上に跳ね上がっており、2月前半まで高値水準が続くとみられる。しもつかれが欠かせない今年の初午(はつうま)は今月7日。作り手は変わらぬ郷土の味を今年も作れるか、心配している。

 「材料確保でこんなに苦労するのは初めてのこと」。51年前から袋詰めのしもつかれを製造する大関商店(宇都宮市塙田3丁目)の店主大関保夫(おおぜきやすお)さん(61)はため息を漏らす。

 最盛期を迎え、1日当たり1500袋(1袋350グラム)を作る。ダイコンが品薄で、仕入れは「毎日ぎりぎりでひやひやしている」。酒かすの値段も上昇傾向にある中、今季は輪をかけて利幅が薄くなっている。

 宇都宮市中央卸売市場の青果卸売会社「東一宇都宮青果」によると、ダイコンの卸値は平年の2倍以上。昨年の天候不順で品薄が続く上に「(1月22日の)大雪でさらに産地に影響が出そう」。同じく具材となるニンジンも、大雪による価格高騰が見込まれるという。

 一方、秋サケの頭の流通量は、同市場の水産物卸売会社「宮市」によると、平年の7割程度。卸値は1キロ当たり300~350円で、秋サケが不漁だった昨季より50円ほど高い。新潟県産サケの頭を通信販売する小針水産(新潟市西区)の売値も平年より2割高め。顧客の8割は本県民といい、担当者はしもつかれへの影響を案じる。

 余波は恒例行事にも。栃木市内で1月28日開かれた「しもつかれの試食交流会」。市民らが持ち寄った品を食べ比べられるのが売りだが、今年は常連から「材料が高いから提供できない」との声が主催者に寄せられたという。