社会福祉法人「瑞宝会」(宇都宮市下栗町)が運営する知的障害者支援施設「ビ・ブライト」(同市西刑部町)で昨年4月、入所者男性が重傷を負った事件で、法人が傷害の事実を知りながら市に「虐待・暴力行為の情報はない」などと虚偽の報告をしたとして、県警が1日にも障害者総合支援法違反の疑いで、法人としての瑞宝会と、法人の土屋和夫(つちやかずお)理事長(59)ら3人を書類送検する方針を固めたことが31日、捜査関係者への取材で分かった。同容疑での立件は全国でも極めて珍しいという。

 捜査関係者によると、他に送検されるのは法人の男性事務長(60)と傷害事件の内部調査を担当した県警OBの男性元職員(69)。

 3人は宇都宮市が昨年8月14日、同法に基づき虐待・暴行行為が疑われる情報の報告を求めたのに対し、傷害の事実を知りながら同30日、「全職員から聞き取り調査を行ったが、虐待・暴力行為を行った、目撃したという情報は得られなかった」などと虚偽の報告をした疑いが持たれている。

 県警の調べに対し、土屋理事長は虚偽報告の認識があったことを否認。男性元職員は虚偽の報告書を作成したことを認め、「上には報告していた」などと供述しているという。

 法人は傷害事件の直後、内部調査を実施。傷害罪で有罪判決を受けた元職員の女(25)は内部調査に対し暴行を認めていたほか、「暴行を目撃した」と証言していた職員もいたという。また女は宇都宮地裁の公判で、土屋理事長が発生2日後に事件を把握していた様子も証言していた。