冬の風物詩、ミカン高値続く 消費量全国屈指の栃木県民に打撃

 こたつと共に冬の風物詩ともいえるミカンの価格高騰が続いている。愛媛県など主要産地が天候不順に見舞われ供給量が不足しているためで、相場は21季ぶりの高値水準。総務省の調査などによると、本県民は全国指折りのミカン好きといえるだけに、消費者へのダメージは一層大きそうだ。

 宇都宮市中央卸売市場の青果卸売会社「東一宇都宮青果」によると、卸値は平年の約1・5倍で推移している。今後流通する静岡県産も不作で、今季は高止まりが続く見込み。ミカンは豊作の「表年」と不作の「裏年」を繰り返すとされ、今季は裏年に天候不順などが重なり1996年以来となる深刻な供給不足に陥った。

 「野菜に続いてミカンも高い。散々ですよ」

 同市と鹿沼市に7店舗を構える農産物直売所「やさい&くだもの村」の山岸和義(やまぎしかずよし)代表(68)はミカン高騰に頭を悩ませる。

 例年は主に人気品種の「秀」「優」の等級を仕入れるが、流通量が少ない今季は「さまざまな品種を見比べ、少しでも質が良いものを選んでいる」(山岸代表)。店では6個入りの袋詰めを398~458円で販売。価格を据え置くため個数を減らすなどしており、売れ行きは昨年の6~7割程度という。宇都宮市内の店舗を訪れた同市、主婦(63)は「ミカンは好きだけど、割引品しか買えない」と話した。

 ミカン高騰は県内消費者に、より打撃が大きい。総務省の家計調査「品目別都道府県庁所在市および政令指定都市ランキング(2014~16年平均)」で、宇都宮市の1世帯当たりのミカン年間購入額は5268円。全52都市のうち4位で、1位松山市(6067円)、2位静岡市(5430円)、3位和歌山市(5351円)といった主産地に続く。前期(13~15年平均)、前々期(12~14年平均)とも5位で上位の常連だ。

 「栃木でミカンが売れるのは業界で知られた話」と東一宇都宮青果の石崎昭夫(いしざきあきお)常務(62)。宇都宮市中央卸売市場の取引量は東京都内の市場と肩を並べるという。