大猷院の風神・雷神を複製 日光山輪王寺で初の試み 鹿沼の女性技術者3人が挑戦

 かつて日光東照宮の陽明門にあり、現在は日光山輪王寺大猷院(たいゆういん)の二天門の守護像である「風神」「雷神」の実物大の複製像制作が、鹿沼市内の仏像修理工房で行われている。輪王寺で複製像が作られるのは初めてという。実物は昨年までの修理を契機に宝物殿内で管理・公開しており、複製像を二天門に安置する。制作に当たるのは、輪王寺本堂の本尊修理を手掛けた同市在住などの20代の女性技術者3人。若手ながら経験や実績が認められた。複製像は2018年度中に完成する予定だ。

 輪王寺によると、実物の2体(共に台座を含め高さ2メートル超)は京都・三十三間堂の国宝像の流れをくむ姿形だという。約380年前の陽明門建立と同時期の制作とみられ、作者は不明。明治の神仏分離で二天門へ移され、14~17年に約50年ぶりの修理が行われた。

 貴重な文化財の複製に当たるのは、神奈川県出身の中愛(なかあい)さん(28)=埼玉県在住=と、長野県出身の井村香澄(いむらかすみ)さん(28)、奈良県出身の森崎礼子(もりさきれいこ)さん(29)=共に鹿沼市在住。3人そろって本堂「三仏堂」の三本尊修理を手掛けたことが縁で昨春、鹿沼市内に工房「三乗(さんじょう)堂」を設立した。

 3人に制作を依頼したことについて、輪王寺は「大学で彫刻修復を学ぶなどした経験や本尊修理の実績、県内での工房設立を評価した」と説明。外気に触れる二天門に安置するため、「日光の厳しい自然条件を肌で経験したことも制作に生かされる」としている。