日光・五十里を守る夫婦犬 サルやシカの害防ぎ、食堂でおもてなしも

 【日光】住民約10人が暮らす市北部の山間地にある小さな集落五十里(いかり)に、2匹の名物犬がいる。五十里湖畔の古民家食堂「六代目へいじ」の店主三上政志(みかみまさし)さん(62)が飼う共に5歳で柴犬の「いかり娘(こ)」(雌)と「ダム」(雄)だ。カップルの2匹は5年ほど前に野生のシカやサルを追い払う番犬として通称「五十里警備隊」を結成、テレビや雑誌でも紹介された。戌(いぬ)年の今年も、地元の“パトロール”に努めながら観光客らをもてなしている。

 2匹は地元の五十里ダムから名付けられた。約5年前に同店を開店する際、三上さんが県外のペットショップで出合った。当時庭先に出没するサルやシカによる「営業妨害」に悩まされただけに、「だいぶ被害は減った。2匹を飼って大正解」と笑顔を浮かべる。

 同店では2匹と散歩できるサービスもある。新緑、紅葉、雪…。四季折々の景色が楽しめる五十里湖周辺を2匹と「警備」を兼ねて巡回する約3キロのコースだ。「元気だったか?」−。最近は散歩を目当てに訪れるリピーター客も増えている。

 活発な「いかり娘」と、おとなしい「ダム」。2匹とも人懐っこい性格で客にも人気だ。時々“夫婦げんか”もするけど、いつも「いかり娘」が圧勝する。妻と2人暮らしの三上さんも「わが家と同じ」と苦笑い。