「やさしい日本語」広めたい 栃木県内で取り組み活発化 ロゴマークや講習で啓発

 簡単な単語や分かりやすい表現を使う「やさしい日本語」で外国人と対話しようとする取り組みが県内で広がっている。県と県国際交流協会は昨年、独自のロゴマークを作り、県内3カ所でワークショップを開いて浸透を図っている。宇都宮市はやさしい日本語の普及を重点事業に位置付け、栃木市は今年2月からロゴマークを使用し始める。他県では観光で積極的に活用する自治体もあり、2020年の東京五輪・パラリンピックなどに向け取り組みの活発化が期待されている。

 宇都宮市内で昨年12月に開かれたワークショップ。食べ物を当てるゲームで、日本人の参加者がフィリピン人の女性に尋ねた。

 「誰と食べますか?」

 「よく家族と、友だち」

 日本人はやさしい日本語で質問し、答えを探った。

 講師の柳田直美(やなぎだなおみ)一橋大准教授は「相手が分かっているかどうか、反応を見ながら会話を進めることが大切」と話す。

 参加したベトナム人のチャン・ホアン・トゥイ・リンさん(28)は来日して約3年。スーパーでのアルバイトで日本語の曖昧さに困ることがあったという。

 「袋いりますか」。レジで客に尋ねると「大丈夫です」との返事。「欲しいのか欲しくないのか分からなかった」。敬語も理解しにくい。一方、やさしい日本語は「ゆっくりで簡単。分かりやすい」と好印象だ。

 県国際交流協会は講習会を今月24日に日光市でも開く。同協会は東京五輪を視野に「ロゴマークを活用し、市町の協力を得てやさしい日本語を共通言語として広めたい」。

 県内では既に宇都宮市が14年度から、やさしい日本語を推進している。在住外国人が増え多言語での対応に限界がある中、市の調査で外国人の9割以上がある程度日本語を理解できると分かったためだ。市は14年3月策定の第2次市国際化推進計画で、「やさしい日本語の普及」を重点事業の一つに位置付けた。