県内市町立小中学校のトイレの洋式化率は2017年度末で47・5%となる見込みであることが6日までに、下野新聞社の25市町教委への取材で分かった。和式トイレになじみのない子どもが増えていることなどから、和便器が中心の学校でも洋式への改修が進みつつある。災害時には避難所として高齢者や障害者が利用することも背景にある。

 文部科学省の16年4月1日時点の調査では、県内公立小中学校のトイレ洋式化率は38・4%で、全国平均の43・3%を下回っていた。単純比較はできないが、17年度末見込みでは10ポイント近く上昇し、洋式化が進んでいる。

 一部校舎のトイレを洋式化し、昨年12月中旬から利用が始まった宇都宮市陽東小。洋便器の設置に合わせて床と仕切りも改修した。佐々木英孝(ささきひでたか)副校長は「子どもたちが安心して利用できる環境になった」と歓迎する。同市は小学校のトイレを優先的に洋式化し、16、17年度で計18校を改修。洋式化率は42・6%に達する見込みだ。

 大田原市も計画的に洋式化を推進。16~20年度の5年間で小中学校11校に洋便器116基を設置する計画で、17年度末の洋式化率は43・8%となる。同市教委には「子どもが和式トイレを使えない」などと洋式化を求める声が保護者らから寄せられていたという。

 那須烏山市は、校舎の耐震化に合わせて改修を進めた結果、既に7割超のトイレが洋便器になった。小山市は17年度から改修のペースを上げ、洋式化と空間整備を進めている。小学校は19年度、中学校は21年度までに全校で実施する予定だが、和便器も一部残す方針だ。

 同省は自治体が公立小中学校のトイレを改修する場合に費用の3分の1を補助している。だが、公衆用の節水型洋式トイレは1基13万円程度で、改修費を加えると相当な額になることも洋式化が進みにくい要因とみられる。

 トイレ関連企業でつくる「学校のトイレ研究会」(東京都港区)の担当者は「災害時に避難者の大多数を占める高齢者にとって和式は非常に大変。和便器の周囲には菌が大量に繁殖しており、衛生的な設備にすることが重要だ」と指摘する。さらに「国庫補助を活用するなどし、子どもたちの視点に立ってトイレを優先的に改善してもらえるとありがたい」とした。