雪崩事故、ミサイル・・・2017年に幕 日常の中の危機や脅威露呈 新年は幸多く

 那須高原から那須町、那須塩原市の夜景を望んだ。冬の澄んだ空気に、小さな明かりが際立つ。大田原高の生徒と教員の計8人が死亡した雪崩事故、北朝鮮の弾道ミサイル−。振り返れば、日常のすぐそばで多くの危機や脅威が露呈した年だった。

 3月27日朝、那須町湯本の国有林で登山講習会中だった県内の高校の生徒、教員が雪崩に巻き込まれ、8人が死亡し40人が重軽傷を負った。本県で過去最悪規模の雪崩事故は国、県、山岳界、教育界、関係者全員に重い教訓を残した。

 脅威が身近に迫った年だった。突然鳴り響いた耳慣れない警報音。全国瞬時警報システム(Jアラート)は、県民の心に緊張をもたらした。相次いだ北朝鮮の弾道ミサイル発射実験。そして国際世論を無視し強行された6回目の核実験に、怒りを募らせた。

 国内では安倍政権発足から5年を迎えた。森友、加計(かけ)学園問題で揺れたが、10月の衆院選で自民党は大勝。本県も1~5区のうち4選挙区で自民が勝利した。

 「安倍1強」が続く中、東日本大震災と福島第1原発事故は6年を過ぎたが、本県の指定廃棄物問題は解決の糸口が見えない。

 混迷の中、光も差した。非政府組織(NGO)「核兵器廃絶国際キャンペーン」(ICAN)が今年のノーベル平和賞を受賞し、県内外の被爆者らに喜びが広がった。

 スポーツ界では男子プロバスケットボールBリーグで栃木ブレックスが初代王者に輝き、県民に感動と勇気を与えた。サッカーJ3の栃木SCは3季ぶりのJ2復帰を決めた。一層の飛躍を期待したい。

 新年、平成は30年の節目となる。天皇陛下の退位日が19年4月30日と決まり、平成は残り1年4カ月。新しい時代をどう迎えるのか。幸多き新年であることを願う。