企業内保育施設、栃木県内で拡大 国の補助事業が後押し 離職防止、地域に門戸

 企業が主に従業員の子どもを預かる企業主導型保育所の設置が、県内で広がっている。国が2016年度に創設した制度で、県内で助成対象となっているのは11月末時点で17施設。子育てと仕事を両立しやすい環境を整えることで離職防止や企業のイメージアップにつながるとして注目され、従業員以外の入所枠を設けることで地域の待機児童解消の一助としても期待される。

 交通インフラメーカーの日本信号(東京都千代田区)は来年1月、宇都宮市陽東5丁目に「シグナリオキッズ」を開設する。全国の支店や事業所の中で宇都宮事業所(同市平出工業団地)が設置第1号となる。

 同事業所は従業員344人中、女性の割合が2割超の75人。本社総務部の担当者は「女性の就労が生産部門などで多く、特に若手の増加が見込まれている。企業内保育所の需要は社内で高まっており、国の制度も後押しした」と話す。

 企業主導型保育事業は待機児童の緊急解消策として内閣府が導入。認可外だが、一定の条件を満たせば整備費や運営費について認可保育所並みの助成が受けられる。県内の17施設は宇都宮や小山市、高根沢町などにあり、大手企業や県内有力企業を中心に設置している。

 国は本年度末までに同事業で7万人分の定数確保を目標に設定。助成決定を行う児童育成協会(東京都渋谷区)によると、「本年度は昨年度の倍以上の申請があり、既に定数に達した」といい、企業の関心の高さを裏付けている。