高校生“リケジョ”海外で発信 宇短大付2年の渡辺さん エックス線研究の成果発表

高校生“リケジョ”海外で発信 宇短大付2年の渡辺さん エックス線研究の成果発表

 科学技術分野に秀でた高校生の人材を育成する宇都宮大の「グローバルサイエンスキャンパス(iP−U)」で、宇都宮短期大付属高2年、渡辺薫音(わたなべかのん)さん(17)が受講生として初めて、海外の国際会議で研究成果を発表した。エックス線の波長の変化と元素との関係性を明らかにした研究で、指導した同大の東口武史(ひがしぐちたけし)教授(44)=レーザー応用=は「バイオ分野への応用も期待できる」と評価。渡辺さんは「頑張った分だけ結果がついてきた。先生や家族に感謝したい」と喜んでいる。

 会議は11月3日、アイルランド国立大ダブリン校で、日・アイルランド外交関係樹立60周年記念事業の一環として開かれた。同国や英国の研究者らが集まる中、英語で成果を発表し「周囲を驚かせた」(東口教授)という。

 研究はキヤノン財団(東京都)が支援した。同財団によると、エックス線には胸部の撮影などに使われる透過性の強い「硬エックス線」と、物質を通りにくい性質で基礎科学やバイオ分野などに活用される「軟エックス線」がある。

 物質の吸収を受けやすい軟エックス線の波長が元素によって変わることは以前から知られていたが、渡辺さんは「波長の美しさに感動」し、「もっと多くの元素を調べてみたい」と研究を始めた。

 自身は文系だが「理系には絶対負けない」がポリシー。学業との両立に苦労しながら、原子番号3番のリチウムから83番のビスマスまで32種類を半年がかりで調べ上げ、波長が連続的に変化することを発見した。同財団によると「高校生がここまで幅広く系統的に調べ上げた例はない」という。