高校教員が安全登山学ぶ スポーツ振興センターで初の研修 栃木県などの90人参加

 那須町湯本の国有林で登山講習会中だった大田原高の生徒と教員の計8人が死亡した雪崩事故を受け、日本スポーツ振興センター(東京都港区)は10、11の両日、都内で高校山岳部顧問らを対象とした「高等学校等安全登山指導者研修会」を初めて開いた。本県の8人を含む33都道府県の約90人が専門家の講義や意見交換を通して、生徒の登山を安全に引率するための知識や心構えを学んだ。

 引率教員が日ごろから研修の機会を十分得られなかったことが事故の遠因の一つとの指摘を踏まえた取り組み。同センターが管理運営する富山県立山町の国立登山研修所以外の場所で教員向け研修を開くのは今回が初めて。

 同研修所の専門調査委員らが安全登山の基礎、登山に求められる医療知識など2日間で6テーマを講義。10日は本県教委の事故検証委の委員を務めた飯田肇(いいだはじめ)富山県立山カルデラ砂防博物館学芸課長が雪崩の仕組みや危機回避手法、緊急時の救助ノウハウを解説した。

 高瀬洋(たかせひろし)元富山県警山岳警備隊長は11日、長年の山岳救助や訓練で複数の隊員が殉職した経験を語り「勘やセンスでなく、正しい知識や技能に基づく判断が必要」と、山岳事故を防ぐ上での研修の重要性を強調した。