大谷石使って焼き芋 地下空間で低温熟成、商標登録も 宇都宮

 【宇都宮】大谷石を使った焼き芋「大谷石コッパ焼き」がこのほど、商標登録された。考案、登録したのはファームおのぐち代表の小野口勝仁(おのぐちかつひと)さん(66)=田野町。7年ほど前から取り組んできたが、今年は地元有志による生産者組合も設立。地場産サツマイモの本格栽培に乗り出すなど「大谷ならではの焼き芋」へと進化させている。

 11月初めに商標登録されたコッパ焼きは、細かくカットし面取りした大谷石を50%以上、玉石に混ぜて焼く。小野口さんによると、空洞がある大谷石は熱の伝わり方が遅い。低温で時間をかけて焼くためイモの甘みが増し、ほっこりしたおいしい焼き芋になるという。

 かまどは大谷石製。釜は小野口さんが素材や厚みなどを考え、発注した。

 50歳を前に銀行員を辞め、しばらくしてからトウモロコシ栽培などに乗り出し、焼き芋作りを始めたのは2010年ごろ。農閑期となる冬場の仕事として、岩原町の同ファーム直売所で製造、販売をしている。口コミで評判が広がり、今では県内外から客が訪れる。

 サツマイモは茨城県などから仕入れていたが、昨今は品薄で価格も上昇。そこで「自分で作ろう」と数年前から栽培に取り組み、今年4月には城山や国本地区の農業者18人と共に宇都宮北西部営農会さつまいも生産部を立ち上げた。干し芋製造事業を手掛ける矢板市の会社との取引も始めた。

 収穫したイモは大谷石採掘場跡の地下空間などに貯蔵、低温熟成させている。