J2復帰の栃木SC 苦労共にしたサポーター、敵地染めプレー後押し

 待ちわびた瞬間がついに来た−。栃木SCが3日、悲願のJ2復帰を果たした。沼津戦が行われた愛鷹広域公園多目的競技場(静岡県沼津市)には絶叫にも似た大歓声が響き、雲一つない青空の下でサポーターの鮮やかな黄色が躍った。かつて経営難にあえぎ、J3に転落したチームを支え続けたサポーターの「J2に帰ろう」コール。雌伏の時を経てサポーターも再び、J2へ歩みを進める。

 試合終了間際。自陣に押し込まれる展開にサポーターは皆、ピッチと時計とを見やった。そして、試合終了を告げる長いホイッスル。「やったー」「昇格だ」「J2だ」。誰ともなく抱き合い、ハイタッチし、拳を突き上げた。

 観客数8649人の客席で、ホームの沼津をはるかにしのぐ栃木SCの黄色に染まったゴール裏の芝生席。佐野市、会社員山根恭子(やまねきょうこ)さん(41)は「うれしくて腰が抜けそう。ほっとしすぎて、現実とは思えなくて涙が出ない」と感激に浸った。

 前半7分に先制される展開にも、「これからだ」と応援の熱は高まるばかり。後半32分、FWペチュニク選手が起死回生の同点ゴール。たまりにたまった不安ともどかしさの分、一気に喜びがはじけた。

 そのまま試合終了。ハーフタイムにひざまずいて祈っていた栃木第五小6年生斉藤圭汰(さいとうけいた)君(12)は「選手を信じていた。今度はJ2で勝利を見たい」と満面の笑みだった。