大雄寺、寺宝12点を特別展示 初公開の貴重な資料も 大田原

 【大田原】7月に本堂や経蔵などが国重要文化財に指定された黒羽田町の大雄寺(だいおうじ)は4~30日、指定を記念して敷地内の宝物収蔵庫「集古館」を特別公開する。同寺院が所蔵する文化財など12点を一度に見られる貴重な機会となる。このうち寺院創建期の様子を伝える貴重な歴史資料とされる仏具「雲版(うんぱん)」の拓本と経蔵の棟札2枚の計3点が初公開される。4日は市が市黒羽庁舎と同寺院で記念事業を行う。

 大雄寺は曹洞宗の寺院で1404(応永11)年の創建とされ、黒羽藩主大関氏の菩提(ぼだい)寺として庇護(ひご)された。今回、国重文に指定されたのは本堂や経蔵など9棟で、近世曹洞宗寺院伽藍(がらん)の典型の一つを示している。

 市が歴史的価値を周知し、文化財保護の機運を高める目的で記念事業を企画。同寺院もより多くの人に貴重な資料を見てもらおうと、特別公開を決め、期間を30日まで設けた。

 初公開される直径40センチほどの銅製雲版の拓本には「応永二十二年下野国那須粟山大雄寺乙未十一月日」と書かれた銘が読み取れる。雲版は時報の合図などで打ち鳴らす板で現物は千葉県内の寺院が所蔵。大雄寺の名前が記された最も古い現存史料とされる。

 このほか、大関氏の家紋が入った江戸時代前期の甲冑(かっちゅう)「色色糸威(いろいろいとおどし)具足類」など、県、市の指定文化財も並べられる。