衆院選を受けた特別国会が1日召集された。衆院が新たな顔ぶれとなり注目されるのが、国会の憲法改正議論の行方だ。与党が改憲発議に必要な3分の2の議席を得て、議論の加速も予想される。憲法について議論している県内の市民グループは議論の活発化を歓迎。改憲派、護憲派はそれぞれ将来的な国民投票を視野に入れるなど、県内有権者も国会での憲法を巡る動きを見守っている。

 大田原市生涯学習センターの会議室。「那須野が原遊憲クラブ」のメンバー数人が月2回、勉強会を開き意見を交わす。テーマは憲法。国民参加型の社会の仕組みづくりを目指し、自主憲法の草案作りを模索している。

 一方、改憲に向け活動する「美しい日本の憲法をつくる栃木県民の会」の稲寿(いなひさし)事務局長(60)は「(与党の議席が)3分の2に達しなかったら、改正議論はまた失速したはず。本当に良かった」と選挙結果に安堵(あんど)した。

 ただ「多くの国民が改憲を後押ししているわけではない」とも。憲法改正には、国民投票で過半数の賛成を得る必要があるためで、既に国民投票を視野に入れる。「『憲法改正が必要』という意識が国民に浸透することが大事だ」と話す。

 護憲派も、気に掛けるのは国民投票だ。

 「圧倒的な議席を持つ自民党が改憲手続きをリードして進めていくことは間違いない」。「九条の会・栃木」事務局長の田中徹歩(たなかてつほ)弁護士(68)は危機感を募らす中、「仮に憲法改正の発議が強行されても、国民投票でひっくり返せる」と語気を強める。「国民投票に賭けたい。今の憲法を守ることを国民に訴えていきたい」