宇大峰ヶ丘講堂、ロケ地PR イシグロ氏代表作ドラマ撮影地 ノーベル賞効果期待

 今年のノーベル文学賞が長崎市生まれの英国人小説家カズオ・イシグロ氏に今月決まり、宇都宮大でにわかに喜びが広がっている。2016年に女優の綾瀬(あやせ)はるかさん主演でテレビドラマ化されたイシグロ氏の代表作「わたしを離さないで」のロケが、同大峰ケ丘講堂で行われたからだ。同大関係者は「ノーベル賞作家の作品と関わりが生まれて、非常に光栄」と同講堂に注目が集まるのを期待している。

 「わたしを離さないで」は臓器移植のためだけに施設で育てられた少年少女の葛藤を描き、人間の尊厳を問う問題作。英国で100万部超のベストセラーとなった。

 撮影は15年12月から16年1月にかけて5日間行われた。綾瀬さんのほか俳優の三浦春馬(みうらはるま)さんら主人公が暮らす施設の講堂という設定で、食事や集会、外ではスケッチの勉強シーンなど(第1~3話)で登場した。

 峰ケ丘講堂は1924年、同大の前身となる宇都宮高等農林学校の講堂として建築され、今年、国登録有形文化財に指定。趣向を凝らした装飾と独特のぬくもりが特徴の木造2階建てで、県フィルムコミッションによると「都会から離れた閉鎖的な施設という原作の世界観にぴったり」と評価されたという。