きょうから師走。そろそろ1年を振り返る時季でもある。外交や政治の問題に事件…。中には、劇画のヒーローに一刀両断で成敗願いたくなるような腹立たしいニュースもあった▼社会の裏側で暗躍するスナイパー(狙撃手)を描いたさいとう・たかをさんの人気漫画「ゴルゴ13」が、連載50周年を迎えた。雑誌掲載が続く作品の中では最も長い歴史を持つという▼ゴルゴことデューク東郷が活躍するのは戦争や紛争の舞台から、果ては最新テクノロジーの世界まで多岐にわたる。リアリティーに満ちた描写にファンが多いというのもうなずける▼近年では、外務省のホームページや国際社会の最新情勢をまとめた共同通信社の世界年鑑にキャラクターとして登場するなど、実社会での活躍も目にする。とはいえ、怒りのはけ口をゴルゴに託すわけにはいかない。報酬も目が飛び出るくらいだとか▼庶民が1年の憂さを晴らす手段といえば、せいぜい「バカヤロー」と叫ぶくらいか。足利市の大岩毘沙門天に江戸時代から伝わる大みそか好例の「悪口(あくたい)まつり」は、そんな参拝者でにぎわう。今年はどんな話題に矛先が向かうのだろう▼年の瀬に向けて、片付けなくてはならない仕事や家事が山積していることも憂さの一因となる。素早く、確実に任務をこなすゴルゴに、せめてあやかりたい。