心躍る新ソバの季節だ。そばの形が現在主流の「そば切り」に変わったのは室町時代とも江戸時代とも言われる。古典落語「時そば」に登場する具材はちくわ。当時の人には、新鮮な野菜や果物と一緒に盛りつけるスタイルは、想像もつかないものだろう▼鹿沼市内のそば店グループは「サラダそば」を名物にしようと活動を展開している。先に県が開催した「のってる、とちぎ。」コンテストでは、県内産のイチゴやアユ、和牛などを使った力作がそろう中、鹿沼商工会議所が14店のサラダそばを一括出品し優秀賞に輝いた▼同商議所の部会が、調味料としてのドレッシング開発に着手したのが4年前。その後、地産地消を模索する中で、雑談で出たサラダそばに方向転換した▼ドレッシングは「そばに合うものを」に変わり、すぐに研究会ができた。しばらくは「駄目なところを指摘するばかり」(同商議所)で試作を繰り返したが、女性メンバーの「難しく考えず、できることを」の提案が転機となったという▼夏場ばかりでなく、今の時季も6店舗が販売している。研究会も続けられ、競争や勉強の中で各店のレシピにも改良が加えられている▼鹿沼といえば「ニラそば」が有名だが、地元産の旬の野菜が一緒に味わえるメニューも魅力的だ。14店の食べ比べに挑戦してみようか。