1年かけて作った力作の竜の壁掛けと渡辺さん

 【那須塩原】日光彫は生活に欠かせない-。左手だけで木と向き合い20年。塩原の渡辺栄蔵(わたなべえいぞう)さん(69)は脳梗塞の後遺症で右半身まひになりながら、日光市並木町の日光彫教室「大島工房」の生徒作品展に出品し続けている。教室の講師大島秀水(おおしましゅうすい)さん(59)が「作品に温かみがある」と評する作品には、教室の生徒でファンもいるという。節目の年を迎え、渡辺さんは「生きがいを見つけられた」と笑顔を見せた。

 渡辺さんは行政書士で旧塩原町議だった1992年10月、43歳の時に過労で脳梗塞を患った。一命は取り留めたが、失語症と右半身まひの後遺症となった。