こだわりの献立が客を待つ。手前右から時計回りに「ハムカツ」「ギョーザ」「きのこ鍋」「柚子みそ」

 創業68年の老舗だが、一見(いちげん)の記者にも気さくな接客。まずは恐縮した。

 Web写真館に別カットの写真

 店内で目を奪われるのが、調理場の上にずらりとぶら下がった「柚子(ゆず)みそ」だ。ユズの中身をくり抜き、オーナーの益子節子(ましこせつこ)さん(69)が知人から仕入れた減塩手作りみそを詰め蒸す。木を薄く削ったひもで縛ってつるし、1カ月で完成。スライスし一皿税込み400円。細部までこだわった爽やかな味に喜びを感じた。

 旬にこだわるのでメニュー表はなし。日々黒板に献立を書くという。この日は「きのこ鍋」(税込み1800円)を発見。6、7種のきのこを白菜や豆腐などと鶏がらスープで煮る。各食材の出汁(だし)でうまみを増したスープは一口では止められない。「おいしい白菜と一緒にキノコを食べてほしい」と10~3月限定だ。

 「ギョーザ」(同500円)は、具にヤーコンを使用。サクサクした食感と甘みが新鮮で箸が進む。一皿に4枚とボリュームたっぷりの「ハムカツ」(同700円)は厚さも歯応えも理想的だ。

 益子さんと店を仕切った夫の一典(かずのり)さんが6月に他界。心配した常連客が開店前に訪れることもある。「お客のため頑張る」と益子さん。その心意気に心から感謝した。

 メモ 宇都宮市塙田2の2の3▽営業時間 午後5~11時(ラストオーダー10時)▽定休日 日曜、月曜、祝日▽(問)028・622・3506