真打ちとは落語家や講談師の身分の一つ。寄席の最後に出演し技量が最上級の人に与えられる。県が今回発表したイチゴの新品種「栃木i37号」は、まさに真打ち登場といったところか▼1996年に品種登録された「とちおとめ」は、食味の良さから人気が上昇し、それまで主力品種だった「女峰」に替わって本県イチゴの代表となった。東日本のトップブランドに育っている▼栃木i37号は病気に強く、とちおとめよりも酸味が少なくて甘さが際立ち、大きさは2割増し。収量も3割ほど多いので生産農家にもメリットがある。「作りやすく食べやすい」といいことずくめ。てっきりとちおとめの後継品種かと思いきや違うという▼生食用として家庭でたくさん食べてもらう大衆路線の戦略で、生食のほか洋菓子店での業務用の需要があるとちおとめとは、並列で売り出していく。高級路線の「スカイベリー」などとともにラインアップが強力になるイメージである▼1月の白イチゴに次ぐ公表で、福田富一(ふくだとみかず)知事は「開設10年を迎えた全国唯一の県いちご研究所がプライドを懸けて開発した」と胸を張った。今後、マーケット調査などで評価が得られれば普及品種とし商品名が付けられる▼記者会見場で県関係者の表情は一様に明るく、いちご王国の大看板となる期待感が伝わってきた。