栃木1区、構図固まる 短期決戦、知名度不足どう克服

 10月10日公示−同22日投開票予定の衆院選で、民進党県連が栃木1区に元在外公館契約職員で松下政経塾出身の渡辺典喜(わたなべのりよし)氏(34)の擁立を決めたことで、戦いの構図がほぼ固まった。自民現職、無所属元職、共産新人の四者入り乱れての激戦となる。民進の1区公認候補予定者だった柏倉祐司(かしわくらゆうじ)氏(48)の除籍処分から、わずか3日でのスピード擁立。ただ、公示まで残り2週間という短期決戦で、知名度不足をどう克服するのか。共産党との野党共闘の行方にも注目が集まる。

 「日本の国を変えたいという勇気が一番」。24日夜、宇都宮市内で開いた緊急幹事会後の記者会見で、福田昭夫(ふくだあきお)代表は擁立に至った決め手をこう説明した。さらに「この若さで厳しい環境にある民進党からの出馬を決めてくれた」と渡辺氏の決断に期待を寄せた。

 県連は柏倉氏を除籍した21日から人選に着手。県連幹部によると、「当初から渡辺氏で行くと決めていた」という。福田代表が同日、フィンランド訪問中の渡辺氏に電話で打診し、トントン拍子で擁立が決まった。ある県連幹部は「こんなにスムーズに見つかるとは」と驚いた上で、早期擁立は「離党した柏倉氏への意地もあった」と明かした。

 とはいえ、投開票まで1カ月を切った短期決戦。地元出身だが、知名度はゼロだ。出遅れる格好の選挙戦について、松井正一(まついしょういち)幹事長は「一日も早く名前が響き渡るように、さまざまな取り組みで周知していく」と意気込みを示した。

 県連は22日、本県での野党連携容認を求める要望書を党本部に提出したばかり。今後の共闘の考えについて松井幹事長は「具体的にはこれから」と明言を避けた。

 一方、柏倉氏は「民進支持者の票は新しい候補者に行く。さらに厳しい選挙となった」と述べた上で、「政党に関しては全くの白紙の状況」と引き続き無所属で立候補する考えを明らかにした。