ノジギクを育てた3年生(最前列右2人)と2年生たち

 【矢板】沖縄県へ修学旅行を予定している矢板高の2年生178人が18日、糸満市摩文仁(まぶに)の平和祈念公園で、沖縄戦当時警察部長だった宇都宮市出身の荒井退造(あらいたいぞう)(1900~45年)を祭る碑にノジギクの鉢植えを手向ける。ノジギクは、沖縄戦当時県知事だった島田叡(しまだあきら)の出身地兵庫県の県花。沖縄県民の疎開などを進めた荒井と島田を慰霊し、生徒の平和学習を深める目的で初めて行う。

 ノジギクは今年2月、荒井の顕彰に取り組むNPO法人のメンバーが兵庫県を訪問したのを機に同県から譲り受けた。苗は宇都宮市内の荒井の顕彰記念碑脇に植栽。その際、農業経営科があることを理由に苗の一部が矢板高に渡った。

 矢板高では譲り受けた3鉢を同科3年の生徒たちが育ててきた。ノジギクは北限が兵庫県とされているため、風雨から株を守るガラス温室内で栽培。挿し芽をするなどして順調に株数を増やしてきた。

 修学旅行は17日から3泊4日の予定で、同公園には2日目の18日に訪れる。本県出身南方戦没者を慰霊する「栃木の塔」や、戦死した沖縄県職員を合祀(ごうし)する「島守の塔」で手を合わせる。そして、荒井と島田の慰霊塔「終焉(しゅうえん)之地」の碑で代表生徒がノジギクを1鉢供える。

 9月25日の事前学習では、菅野光広(すがのみつひろ)校長(54)が生徒に「栃木県の高校生として知っておかなければならない」と強調し、荒井が歩んだ道などを紹介。「ノジギクは沖縄、栃木、兵庫をつなぐことができる。平和のありがたさや命の大切さを考えてほしい」と伝えた。