カラー印刷した和紙を持つ渡辺会長(左)と福田代表。後ろが印刷機=5日午後、那須烏山市中山

 吉成印刷(那須烏山市中山、田中美保(たなかみほ)社長)は5日までに、4色以上は困難とされる手すき和紙のカラー印刷を実現した。2020年の東京五輪・パラリンピックを控える中、地元特産品の烏山和紙を活用した商品開発などを進めて地域ブランドとして発信し、インバウンド(外国人誘客)に生かしたい考えだ。

 手すき和紙のカラー印刷は現在主流の西洋紙と違い、印刷時に紙粉が発生するため印刷機に詰まったり、破れやすかったりするなど課題があった。モノクロや2、3色刷りは可能とされるが手間がかかり、「カラー印刷は不可能」というのが業界の定説という。

 同社の渡辺大明(わたなべのぶあき)会長(63)は「この地域には烏山和紙があり、カラー印刷ができれば商品の幅や販路が広がる」と開発に着手。国の「ものづくり補助金」の採択を受け、紫外線を照射してインキを硬化させるLED-UV印刷機を導入し、7月から研究を進めた。

 平らな台に和紙を置いて固定し、印刷する部位を動かすことで紙粉の発生などを防ぐ。生産性を高めるため、和紙を固定する用具を工夫した。横2・5メートル、縦1・3メートル、厚さ5センチまでなら、和紙以外の木材や布などにも印刷できる。