鮫島彩選手

 2008年のフル代表デビューから間もなく10年。豊富な運動量とスピードはいまも健在だ。

 サッカー女子日本代表「なでしこジャパン」で左サイドを主戦場とする鮫島彩(さめしまあや)(INAC神戸)。11年ワールドカップ(W杯)ドイツ大会では攻守に躍動し、同郷の先輩・安藤梢(あんどうこずえ)(浦和レッズ)らとともに初優勝の原動力となった。

 偉業の立役者も30歳となり、現代表で最年長。経験を教わる側から教える側に変わった。チームのまとめ役としても期待されるが、「自分たちが下の頃と時代は違う。一緒に成長できればいい」と気負いはない。

 代表の指揮官からはプレーの幅も求められている。昨年末、日本で開催された東アジア選手権。この大会で昨夏の国際大会以来2度目のセンターバックとして3試合に先発フル出場。163センチと小柄ながら球際の強さを見せ、チームを準優勝に導いた。

 「面白いポジション。ビルドアップの場面はボールの持ち方次第でゲームの流れが変わる。サッカー選手としての視野が広がった」と、さらなる成長に向けて確かな手応えをつかんだ。

 20年東京オリンピック開幕まで残すところ2年半余り。しかし現時点で強いこだわりはない。「代表に選ばれる保証さえない。今は目の前の戦いに集中することが重要。その延長線上に五輪がある」。意識は4月に開幕するW杯アジア予選、そしてその先のフランス本大会へと向いている。

 港町・神戸で暮らしていても故郷への愛情は今も色あせない。新年も例年通り、地元クラブ「河内SCジュベニール」の初蹴りに参加。子どもたちと無邪気にボールを追った。


 プロフィル さめしま・あや 1987年生まれ。30歳。163センチ、54キロ。8歳から河内SCジュベニールでプレーし、常磐木学園高(宮城)では3年連続全国選手権準優勝。2008年日本代表初選出。仏・モンペリエなどを経て15年INAC神戸に移籍、16、17年ベストイレブン。