新たに発見された「脚付花籠(個人蔵)」

 【壬生】旧栃木町の籠師初代飯塚鳳斎(いいづかほうさい)(1851~1916年)に師事した町出身の竹工芸作家武関翠心(ぶせきすいしん)(1888~1984年)の作品「花籠」が、町歴史民俗資料館の調査で新たに確認された。初代鳳斎の技法を継承した三つ脚の作品で、飯塚家に伝わる「覚書帳」にも素描が残されている。同館では10日から、この花籠など関連作品41件を紹介する企画展「籠師 武関翠心 竹の技人」を開催する。(井上裕史(いのうえやすふみ))

 翠心は世界的に活躍する竹工芸作家武関翠篁(ぶせきすいこう)さん(59)の祖父。11歳から竹工芸の第一人者である鳳斎の元で修業し、後の帝展(現日展)特選作家琅〓斎(ろうかんさい{〓 王へんに干})(1890~1958年)らとともに腕を磨いた。

 町歴史民俗資料館は約10年前から翠心を調査。花籠は1月4日、所蔵する町外在住者が同館に持ち込み確認された。高さ約65センチの3本の脚が付いた花籠で、変形の四つ目と「縦網代」と呼ばれる技法で編み込んでいる。

 共同で調査した県立美術館の鈴木(すずき)さとみ学芸員によると、花籠は「覚書帳」の作品と同一の形をしており、初代鳳斎から伝承した技術を見事に再現しているという。翠心の作品で同書に描かれたものが見つかったのは初めて。