「事故は違っても悲しみは同じ」。鹿沼市で昨年4月に起きたクレーン車事故で、死亡した6児童の遺族が法改正などを求める署名活動に、交通事故で家族を失った県内外の遺族から支援が寄せられている。2010年12月、東京・田園調布の7人死傷事故で、小学3年生の長男と幼稚園児のおいを亡くした下野市、会社員水島亮さん(37)。「二度と被害者を出したくない」との思いから約870人分の署名を集めた。再発防止を願う6児童遺族の姿に、共感が広がっている。
「1分でもいいから、もう一度会いたい」。水島さんは写真の中で笑う長男光偉君=当時(9)=をいとおしむ。優しく面倒見がいい性格だった。工作が好きで、「世界中の子どもが仲良く遊べるおもちゃを作ること」が将来の夢だった。
10年12月26日夜。冬休みで都内の祖父母宅を訪れていた光偉君とおいの水島遼人ちゃん=当時(6)、さいたま市=は、祖父母と犬の散歩中、歩道に突っ込んできた乗用車にはねられた。子ども2人は死亡、祖父母ら5人もけがをした。
事故から約4カ月後の11年4月18日、6児童が死亡する悲劇が起きた。
「息子と同年代の子どもがまた命を奪われ、ショックだった。親の気持ちが痛いほど分かる」と水島さん。報道で6児童の遺族が署名活動に取り組むことを知り、自分を省みた。「再発防止について、自分は何もしていないのではないか」。妻と話し合い、活動に協力しようと決めた。
昨年12月下旬から、都内の祖父母や遼人君の父母らと署名を集め始めた。水島さんは今年1月末、宇都宮市内で街頭活動する6児童遺族を訪ね、約870人分の署名簿を手渡した。