鳥羽・伏見の戦いに端を発した戊辰戦争で、宇都宮城は会津若松城などとともに、大規模な戦闘が展開された城の一つである▼新政府側となった宇都宮藩は、新選組副長土方歳三(ひじかたとしぞう)らが率いる旧幕府軍と交戦し、城は1868年5月11日(旧暦は4月19日)に落城した。今日で150年目となる。新政府軍によって4日後に城は奪還されたものの、戦いで城下の約8割が焼失した▼その後、堀や土塁も崩されて当時の面影をしのぶものはほとんど失われた。市民グループ「黄ぶな愉快プロジェクト」が作製した観光マップ「新選組土方歳三と幕末の宇都宮へタイムスリップ」は、戊辰戦争の実態を理解できる格好の資料といえる▼土方が攻め寄せた簗瀬橋や、足を負傷し戦線を離脱した松ケ峰門、会津藩士らが葬られた六道の辻(つじ)、新政府軍因州藩士の墓と旧幕府軍桑名藩士の墓が向かい合っている光琳(こうりん)寺など、戦いの痕跡が地図上に分かりやすく示され、訪ねてみたくなる▼関東の七名城の一つといわれた宇都宮城は2007年、土塁の一部と富士見櫓(やぐら)、清明台など本丸の外観の一部が復元された。内部には城に関する資料が展示されている▼マップは市のアンテナショップ「宮カフェ」で購入できる。150年の節目に、激しい攻防戦が繰り広げられた幕末の歴史に思いをはせるのもいい。