昨秋、開催された東京モーターショーは、メーカーの開発競争が電気自動車(EV)に移ったことを印象づけた。既に英仏両政府は、ガソリン車などの販売を2040年以降に禁止する方針を打ち出している▼中国もEV普及にかじを切り、世界のEVシフトは急加速している。本県はと言えば、2010年に経済産業省のEV・PHVタウンに選定され、普及を図ってきた▼EVに不可欠な急速充電器の県内の設置数は156基。今後の普及を考えれば、十分とはいえないだろう。充電器も改良が進み、日産自動車が開発した製品にはマトリックスコンバーターと呼ばれる新しい電力変換器が使われている▼教えてくれたのは宇都宮大の春名順之介(はるなじゅんのすけ)助教(34)。このコンバーターの制御を研究している。従来のものより高効率で小さくできるのが利点だという。実用化されて日が浅く課題もあるが、さまざまな分野に応用できる可能性がある▼エネルギーの地産地消として注目されているマイクログリッド。小水力や太陽光などで発電した電力をその地域に供給する。県も取り組んでいる施策である▼春名さんはエネルギーロスの少ないマトリックスコンバーターは、この分野での活用が有望だという。宇都宮大発の技術で、環境にやさしいマイクログリッドができることを期待したい。