「瑞穂(みずほ)の国」とは、古事記や日本書紀に見えるわが国の美称である。稲が豊かに実り、栄える国を表している。江戸幕府の幕藩体制はコメ本位制により成り立っていた▼コメ離れが進んだとはいえ、日本人なら実りの秋になれば作柄が気になる。9月29日に発表された2017年産の作況指数(平年100)には驚かされた。全国地図でわが栃木県だけ黒く塗られていた。93の「不良」という▼全国の作況指数は平年並みで、隣県の茨城や群馬も同様なのになぜ本県だけが…。7月下旬から8月にかけて平年を大幅に下回る日照時間だったことや、出穂時季に雨が続いたことなどが影響したという▼「県庁所在地で比べると、8月の平年の日照時間は日本一少ない。少ない日照時間でいかに収量を上げるかをテーマに栽培技術を高めてきましたが、今年の天気はひど過ぎました」。県農政部の担当者の説明だ▼宇都宮地方気象台によると、県内6カ所の観測地点で日照時間の最低記録を更新している。農家から「くず米が多い」という嘆きも聞くが半面、「食味はいい」「1等米の比率は高い」という▼県は12月6日に初めて「とちぎ米1(コメワン)コンテスト」を開催し、「コシヒカリ」「なすヒカリ」「とちぎの星」の3品種の県内一を決める。おいしい栃木米を大いにPRして収量減を補いたい。