還暦間近の世代にとってなじみ深いロボットといえば鉄腕アトムに鉄人28号か。いずれも人間のように二足で歩き回る。現実のロボットはこうはいかない。今でも荒れ地を歩かせるのは至難の業らしい▼芳賀町に事業所があるロボット製造会社のカワダロボティクスが産業技術総合研究所と連携して開発した人間型ロボット「HRPー2プロメテ」が、国立科学博物館の「重要科学技術史資料」(未来技術遺産)に選ばれた▼2003年に完成したこのロボットは、多くの研究機関が独自の改良を加え人間に近い作業ができるようにするベースとして活用されている▼ソニーのブラウン管「トリニトロン」や富士フイルムの「フジカラーREALA」など画期的な製品とともに未来技術遺産に選定されたのは「ロボット技術の発展の中で重要な段階を示す」と高く評価されたからだ▼同社が分離独立する以前の川田工業は橋梁(きょうりょう)建設などの大手として知られ、創業者である川田忠太郎(かわだちゅうたろう)(1887~1959年)は本県出身。その縁もあって大田原市にも工場がある▼芳賀産の二足歩行ロボットといい、壬生町に進出した産業用ロボット世界トップシェアのファナックといい意外にも本県とロボットの関わりは深い。未来を導くロボット産業が本県でより一層花開くことを期待したい。