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検証 福田県政の4年
8.「財政」 「再生団体」転落の危機(2008年8月10日 05:00)「いくら必要な道路と言っても、隣を走る北関東自動車道とどちらが高速道か分からないくらいだ。費用対効果はどうなのか」 真岡市内で整備が進む片側二車線の地域高規格道路「鬼怒テクノ通り(国道408号バイパス)」。県関係者は地図を眺めながら首をかしげる。 真岡市と宇都宮市を結ぶ計画の鬼怒テクノ通りの総延長は約十一キロ。国の補助事業だが、一メートル当たりの整備費は約三百三十万円。一人当たりの県民所得(年間約三百十万円)に匹敵する。 県職員からは「細かい事業を少しずつ削っている。でも節約分は大型事業があれば、すぐに消えてしまう」との声も聞かれる。 県財政は危機的だ。 毎年三百−四百億円の収支不足が生じ、貯金と言える財政調整的基金の取り崩しでしのいできた。だがピーク時(一九九二年度)に千二百億円あった基金は、二〇〇八年度末には百十八億円しか残らない見通し。 収支不足が現状のまま続けば〇九年度末には基金が枯渇する。本県は北海道夕張市と同様の「財政再生団体」に転落する恐れがある。同団体になれば道路はもちろん、福祉や教育など単独事業が難しくなり、地方自治は事実上失われる。 財政悪化の原因としては国の「三位一体改革」に伴う交付税の大幅減が大きい。支出では過去にバブル崩壊後の景気浮揚策で公共事業を増やしたことや、破たんした足利銀行対策で〇四、〇五年度と積極型予算を組んだことも尾を引いている。 六月二日。岡山県は「財政危機宣言」を出し、部局横断チームで財政構造改革の検討に入った。同県は標準財政規模が本県とほぼ同じ。違いは財政調整基金の残高だ。岡山県は既に使い果たし「緊急策も限界に近い」(同県)という。「岡山は数年後の栃木の姿かもしれない」。県財政課の危機感は強い。 「いきなり『財政危機宣言』ではなく、財政健全化に向けた方針を策定し努力していきたい」。福田富一知事は七月二十三日の定例会見でこう述べた。 しかし県税の約三割を占める法人事業税が〇七年度、五年ぶりに減収に転じる見通しになるなど景気減速に伴う歳入減は深刻な問題だ。福田知事の対応には「現状認識が甘い」との指摘もある。 県議の一人は「とにかく財政が心配。大型事業で名を残せる時代ではない。事業計画をしっかり見直し、歳出抑制に努めることが今の県政に求められている」と主張する。 破たんした足利銀行の旧経営陣の一部は民事訴訟で経営責任を追及され、百万円を残して全財産を提供することで和解した。福田知事には、県のリーダーとしての重い責任がある。(終わり) その他のニュース
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