判決公判の傍聴整理券を求めて1300人以上が集まった宇都宮地裁=4月8日午後2時20分、宇都宮市小幡1丁目

 2005年12月、日光市(旧今市市)大沢小1年だった吉田有希(よしだゆき)ちゃん=当時(7)=が殺害された今市事件から10年余り。殺人罪に問われた鹿沼市西沢町、無職勝又拓哉(かつまたたくや)被告(34)の裁判員裁判が2月末から宇都宮地裁で始まり、地裁は4月8日、求刑通り無期懲役判決を言い渡した。

 公判は地裁最長の16日間。検察側と起訴内容を否認する被告、弁護側が全面対決した。有力な物証がない中、自動車ナンバー自動読み取り装置(Nシステム)の記録を提出するなど、状況証拠を積み重ねた検察側。被告が自白した場面を含む取り調べの録音録画(可視化)映像は、異例の7時間以上、再生された。

 弁護側は、捜査段階の自白は「暴力や脅迫、利益の誘導を伴う取り調べがもたらした」と無実を訴えた。

 地裁は「自白は信用できる。殺害したことに合理的な疑いはない」と判断。取り調べの映像が決め手になった。勝又被告は東京高裁に控訴し、弁護団は今月28日、控訴趣意書を提出した。舞台は高裁に移る。