現状の延長線に未来なし

 スイッチを入れれば即座に明かりがともる。そんな電気のある当たり前の日常を支え続けてきた。「北関東の送電線に何かがあったら真っ先に駆け付けるのが私どものプライド。当たり前の世界を次の世代へ。これは我々の果たすべき役割です」と電力の安定供給を守る使命感を語る。

 創業は1961(昭和36)年、福島を本拠に電力会社の送電線工事を主にスタート。5年後「関東に商圏を拡大するため」宇都宮に本社を移し、56年目を迎える。現在は送電線の施工などを行う「電力事業部」のほか、光触媒などで環境浄化に取り組む「環境事業部」など多角的に展開し、総勢約150人の組織に成長。「今後はリフォームにも裾野を広げ、電気に関する事ならワンストップで対応できる組織にしていきます」とさらなるチャレンジに意欲を見せる。

 国内では毎年のように自然災害が相次ぐ。県内でも一昨年、関東・東北豪雨により日光市内の送電線の鉄塔が流出。東京電力の要請を受け、担当者30人が出動し、その後2カ月半足らずで送電線を本復旧させた。これにより「野岩鉄道」が正常運行を再開するなど、当たり前の日常を取り戻した。「地域の皆様に喜んでいただけたと思います。ですから私どもの事業にもサービス精神は不可欠。これは他業者にはなかった発想です」と同社の独創性の一端を語る。

 22年前に社長に就任。「当時から全員がプロの技術者集団。その中でプロでなかったのは自分だけ」と振り返る。「技術は社員に任せる」一方、自らは経営計画をつくり、組織に経営理念を浸透させ会社の目指すべき道を示してきた。還暦を過ぎ社長業の傍ら、大学で学び直しプロ経営者称号・MBA(経営学修士)を取得し自ら挑戦者としての範を示す。経営理念には「若さと独創性」を盛り込み、経営哲学には「3C(チャレンジ、チェンジ、クリエート)」の必要性を説く。「現在のままの延長線上には未来はありませんから」と常に挑戦者として変革を求め続ける。