未来の選手育成に着手

 経営理念である「サイクルスポーツの普及発展」に向けて、活動のギアを一段も、二段も上げていく一年となる。

 「業界の発展には、縦軸としてロードレースなどの競技の魅力を発信する機会を増やすこと、横軸として競技を始めるきっかけとなる間口を広げることが必要です。今年はその両方に力を注いでいきます」

 同社が運営する宇都宮ブリッツェンの昨シーズンの活躍は目覚ましかった。主戦場のJプロツアー(JPT)でチーム史上最多の7勝を挙げたほか、国際レースのツール・ド・北海道、ツール・ド・おきなわも制し、トータル13勝をマーク。「毎年、45前後のレースを戦いますが、その中で13勝というのは通常あり得ないほどの高い勝率です。チーム創設後の8年間で最も充実した年でした」と笑顔で振り返る。

 「縦軸」となる競技の魅力発信のためには、チームの活躍が欠かせない。加えて今年は県内への新たなロードレース誘致に成功。JPTの一つの「宇都宮クリテリウム」が昨年までのワンデーレースから2日間連続開催のツーインワン大会に生まれ変わるほか、県内の別の地域でも新たなツーインワン大会の開催が決定している。「競技の魅力を伝えるフィールドが増えることに加え、ツーインワンは宿泊が伴うので地元への経済効果も期待できます」

 一方、競技人口を増やす「横軸」の試みとして、今年4月、小学校高学年から中学生対象のスクールをスタートさせる。ブリッツェンの下部育成チーム「ブラウブリッツェン」のさらに下の世代の才能を発掘、育成していくことで「育成のピラミッドを完成させたい」と意気込む。

 「若い世代に興味を持ってもらえなければ、ロードレースに明るい未来はありません。私たちの最終目標は、サイクルスポーツを地域に根差した産業として育てることです」。夢のゴールを目指し、力強くペダルを踏み続ける。