高い技能で車開発支える

 安全運転支援や省エネなど自動車の技術進化はとどまるところを知らない。さまざまなアイデアが、着想から商品化されるまでには、いくつもの関門をくぐり抜けなくてはならない。そんな四輪、二輪のテスト業務を担って35年。「おかげさまで弊社の技術・技能が評価され、この35年で多くのお客様から信頼を得ることができました。しかし、これに慢心してはいけないと強く感じています。好調な時期だからこそ、足元をしっかりと見つめ直し、10年後、20年後を見据えた施策を実行する一年とします」

 本田技術研究所の開発業務のニーズに応えるために1982年に創業。現在は日産自動車や部品メーカーなど、より多くの顧客へ多様なサポートを展開している。柱であるテスト事業は、実際に自動車、二輪車、汎用製品を走らせ耐久性や安全性などを確認する走行試験や、エンジン、駆動系などの単体試験や、それらのデータを解析する作業など幅広い。開発車両の走行試験では計測器のデータだけでは分からない、人間の五感を使った検証作業などの能力も求められる。「弊社の強みは、高い技能を持った社員を多数擁していることと、これまでに積み重ねたお客様との信頼関係だと思っています」と胸を張る。

 社内チームとしてバイクの製作からレースまで臨んだ昨年のFIM鈴鹿8時間耐久ロードレースでは、並み居るワークスチームに割って入り9位と大健闘。さらには、国内最高峰GTレース「スーパーGT」でも「ドラゴ・モデューロ・ホンダ・レーシング」のメカニック業務を請け負うなど、能力の高さを証明してみせた。

 宇都宮工業高校に仮想のエンジニアリング会社を設立し、部品の製作などを依頼する人材育成共同研究などもスタートした。「地域との共生には、いっそう力を入れていきたいと思っています」。さらにテストドライバー部門を筆頭にあらゆる分野で女性採用も強化している。ものづくり大国を支える存在として、次世代を見据えた人材育成にも余念がない。